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あなたの「睡眠負債」を計る3つのポイント

【睡眠負債】を枝川義邦氏が徹底解説1/3

■「負債」という言葉が意味するもの

トオル むむ…かなり深刻な病気のリスクが増すんですね。

シズカ ところで「睡眠負債」という言葉って昔からあったのかしら? 私は最近になって始めて知ったんですけど。

枝川 日本では、この言葉が広く知られるようになったのは最近ですが、元はアメリカの研究グループが10年くらい前に“Sleep debt”と言い出したのが始まりです。“sleep”が「睡眠」で、“debt”が「借金」なわけですが、日本語に訳すときに “debt”を単に「借金」ではなく「負債」としたのはうまいですね。キャッチーですし、知らず知らずのうちにネガティブな要素がたまっていく怖さを、うまく表現しています。

トオル たしかにこれが「借金」だと意外に怖くないかも。すぐ返せる感じもするし。

シズカ 「負債」という訳は言い得て妙ね。それでやっぱり睡眠の研究は海外の方がすすんでいるのでしょうか?

枝川 はい、やはりアメリカが強いでしょうか。アメリカではいち早く研究の拠点を作って、かなりパワフルに進めてきているという点で強い印象があります。スタンフォード大学やハーバード大学といった名だたる有名大学に拠点を置いて優秀な人材を多く集め、研究も大きく進めています。

シズカ 日本の大学の研究はどうなんでしょう?

枝川 日本でも国際的な研究拠点ができています。とても興味深い研究をしているので、しばらくすると、日本からも世界の注目を集める研究成果がどんどん出るようになるかもしれません。

シズカ これからに期待したいわね。

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枝川 義邦

えだがわ よしくに

早稲田大学研究戦略センター教授。東京大学大学院を修了して薬学の博士号、早稲田大学ビジネススクールを修了してMBAを取得。早稲田大学スーパーテクノロジーオフィサー(STO)の初代認定を受ける。脳の仕組みや働き、人間の行動などについての執筆や講演なども多い。2015年度早稲田大学ティーチングアワード総長賞、2017年度ユーキャン新語・流行語大賞を受賞。一般向けの著書に『「脳が若い人」と「脳が老ける人」の習慣』(明日香出版社)、『記憶のスイッチ、はいってますか』(技術評論社)、『「覚えられる」が習慣になる!記憶力ドリル』(総合法令出版)など。


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